【小説】キリンとゴリラ

【小説】キリンとゴリラ🦒🦍 その1

2023年11月29日

唐突かもしれないが、いや、間違いなく唐突だが、

キリンとゴリラの関係について考えたことはあるだろうか。

どんな風景が頭に浮かんだだろうか。

どうも繋がらないと思ったのではないだろうか。

例えば、しりとり、をしたとしよう。

誰かがリンゴと言った。

おそらく90%以上の高い確率で次の人は、ゴリラと言うだろう。

ゴムとは言わない、ゴマでも、ゴルフでもなく、ここはゴリラだ。

その後に続くのはそう、予想通りの展開。

ゴリラ、

ラッパ、パンツ、つみき、キツネ、ネコ、こぶた、たぬき、キンタマといったところだろうか。

得てして男は、どこかでキンタマと言いたくなる、言ったあとはドヤ顔で、周りを見渡す。

それが男だ。それが俺かもしれない。

さて、しかし、

キリンは決して言ってもらえない。

2回もチャンスはあったのに。

ラッパ、パンツ、つみき、キツネ、ネコ、こぶた、たぬき

ほら、つみき、と、たぬきがチャンスをくれている。

決して言ってもらえない、わけではないかもしれない。

なのに、言ってもらえない。

それが現実なのだ。

つみき、たぬきの後にキリンと言われる確率は天文学的に低い確率なのだ。

おそらく、その後のチャンスもモノにできないだろう。

言われないのだ。

なぜなら、そう、察しのいい人ならわかってるはず。

ン、で終わるからだ。

ゴリラからキリンには繋がらない。

単純なしりとりの世界でもつながらないなら、いったいどこで繋がるのか。

そんなことに、思いを巡らせながら、僕はバルセロナへ向かうため、羽田空港から経由地であるヘルシンキへ向かう機上の人となっていた。

つづく

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