ついに来た。この日が。
緊張感が高まってきた、ぞくぞく。
みなさんも緊張することがありますよね。
もちろん僕にも1年のうちに数回はあります。
そのうちのひとつは、僕にとってはフルマラソンの号砲が鳴る直前で、
そして、もうひとつが、そう、上の画像でお察しのとおり、健康診断(人間ドック)の直前。
1年のうちで最も緊張する日だ。
現在、健康診断が始まる30分前。
急いでこれを書いている。殴り書き状態。
どんな結果が出るか、わからない。
マラソンと異なり、途中でペース配分を考えることも、決めることもできない。
水も配られない、バナナも配られない。
そして、なんと言っても、沿道の応援がないのだ。ドラムの音も聞こえない。誰ひとり踊っていない。
あの応援がどれだけの後押しになるか。
しかし、なんにもない。
ただただ、医師の指示に従い、ひたすら検査をこなしていくだけ。
まさに「まな板の上の鯉」状態。
いや、鯉なんてキレイなものじゃない。
まな板の上のゴリラ。もうシュンとしたゴリラよ。
想像してみてほしい。
まな板の上に、ちょこんと座るゴリラを。
いつぞやの検査では、医師からあたりまえのようにパンツを下ろすように言われた。
キョトンとしていたら、僕の大事な、黄金に輝く”ぎょく”、タマタマといったほうがいいかもしれない、つまり、キンタマを握られていた。
後にも先にも、不意に握られたのはあの時だけだ。
想定しない検査に、たじたじ、縮み上がり、僕の戦闘力は、だだ下がり。
ほら、ドランゴンボールの悟空も、しっぽを握られたら、ふにゃふにゃで、戦闘不能状態だったでしょ。
あれと同じ。
「手玉に取る」という表現ありますよね?
その玉は、キンタマのことだと、その時から思っている。確信だ。
きょうは、どうなることか。
もう、にぎり一丁されること覚悟で向かうしかない。
幸いにも、今朝の自宅での血圧は、かなり低い。
睡眠もしっかり取れて体調もよい。
基本の戦闘力は高い状態だ。
あ、もうあと、20分。
どうしよう、尿検査はあるよな。
カップを渡されて、「そこの個室で採取してください」って看護師に言われるはず。
スムーズに出せるように、いまは我慢すべきかどうか。どうしよう。
ここは我慢しておこう。
過去の検査では、その結果について、病院から携帯に留守電メッセージが残っていたことがある。
通常は、メールか紙で郵送されるだけなのに。
メッセージ内容は
「検査結果について、担当の医師から直接お伝えしたいことがあるそうです。電話でお伝えすることはできませんので、当院まで直接お越しいただけますか。つきましては日程を決めるために折り返しのご連絡をいただきたく思います」
以上。
ただの恐怖メッセージ。
あの日ほど震えた日はない。
さて、重い腰はあがった。
これから向かいます。
つづく