みなさん、パデル、って聞いたことありますか?
ぼくはスペインにやって来るまで、全く知りませんでしたが、いまでは毎週のようにプレーしています。
今回は日本でも徐々に注目を集めているスポーツ、パデルについて説明します。
テニスとスカッシュを融合したようなこのスポーツの発祥から現代に至るまでの歴史、楽しみ方、道具など、その魅力をお伝えします。
パデルとは?発祥の歴史に迫る
パデルは1969年にメキシコの実業家エンリケ・コルクエラによって考案されました。
彼は自宅の敷地にテニスコートを作ることを決めましたが、十分なスペースがないという問題に直面しました。
そこでより小さな20×10メートルのサイズで設計し、まわりの草木がコートに侵入しないように、背面と側面に壁を設置したことでコートができあがりました。
"パデル"という名前は英語の "paddle"(パドル、このスポーツで使用するラケット)から来ています。
当初は、木製のパドルを使ってプレーしており、パドルテニスと呼ばれていました。
こうやって、テニスとスカッシュの要素を組み合わせ、4人で楽しめるスポーツとしてパデルが生まれました。
その後、1970年代にエンリケの友人であったスペイン人のAlfonso de Hohenlohe(アルフォンソ・フォン・ホーエンローエ)が、この友人宅を訪れたことからヒントを得て、スペインのMarbella(マルベーリャ)に最初のコート2面を建設して初のパデル公式クラブを開設しました。
これを期に、スペインで国民的なスポーツとして認知されるようになったんです。
1980年代にはアルゼンチンでもパデルが広まり、今ではアルゼンチンとスペインがパデルの中心地となっています。さらに1990年代以降はヨーロッパ全体に広まり、その後はアメリカやアジアなど、世界中に普及しました。
現在では、世界中で数百万人以上がパデルを楽しんでいます。国際パデル連盟(FIP)が設立され、世界選手権が開催されるなど、競技スポーツとしても認知され、その人気はさらに高まっています。
日本でもパデルの普及・発展を目的に日本パデル協会(Japde Padel Assosiation)が2016年に設立されていますよ。
パデルのラケットとボール
パデルでは専用のラケットとボールを使用します。ラケットは無孔のもので、ゴムやプラスチックの素材が主に使用されています。
勢いで飛んで行かないように手首に巻くひももついています。これは必須です。
ボールはテニスボールと形大きさともにほぼ同じですが少し硬度が低く、反発力が低めに設定されています。

こちら、わたしが使っているパデルラケット。大きさイメージできるように、クワガタムシとスマホiPhone13を置いてみました。
パデルコートの特徴
パデルコートはテニスコートの約3分の1の大きさで、ガラスやフェンスで囲まれています。この壁がプレーの一部となることで、戦略的なゲーム展開が可能となります。

パデルのルール: 理解しやすいゲーム性
パデルは2対2のダブルス形式で行われます。なので最低4人は集まる必要があります。
みんなでワイワイやりましょう。
そして、パデルを楽しむためには、そのルールと得点方法を理解することが大切です。初心者でも分かりやすいように、今回はパデルの基本ルール、特にサーブの方法や得点の入り方について詳しく解説します。
サーブのルール
デルのサービスはボールを1回バウンドさせてからウェストの高さ以下から打ち出すという独特なルールがあります。
サービスを行うプレイヤーはサービスボックスの後ろ(線の後ろ)からボールを打つ必要があります。
初回のサービスが失敗した場合、もう一度だけサービスを行う機会が与えられます。
スコアリング
パデルの得点はテニスと同じで、15、30、40という順序でカウントされます。
この後、次のポイントでゲームが決まります。
どちらも40点の場合、デュースとなり、ここから2点リードするまでゲームは続きます。
普段こちらでゲームをする場合は、1点取ったら勝ちにするケースが多いですが。
プレイの流れ
プレイはサービスから始まり、ボールはコートの任意の場所に打たれます。
打ち返す際、ボールは1度だけバウンドさせることが可能で、その後は壁に当たる前に打つか、壁に反射した後に打つかを選ぶことができます。
しかし、壁に2回以上反射したり、壁に反射する前に2回以上バウンドさせたりするとポイントが失われます。
壁にボールが当たるとそれが反射するため、壁を上手く利用することで様々な戦略的なプレイを行うことができます。
パデルはルールが比較的シンプルで、始めやすいスポーツです。ルールを理解し、サーブや得点方法をマスターすれば、さらに楽しみ方が広がります。
実際にこちらでも、若い人から年配の人まで老若男女が楽しんでいます。
やはり、壁に当たって戻ってくるので、空振ったとしてももうワンチャンスあるなど、ラリーが続きやすいのが楽しめる一つの要素になっているんですね。
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おわりに: パデルの魅力をぜひ体験してみてください
パデルは直感的に楽しめるスポーツであり、誰でもすぐに始められるのが魅力です。
スペインに来ることがあれば、気楽にできますので、ぜひ本場でプレーしてみてください
次回の記事ではパデルのもう少し詳しいルールや、プレー技術を紹介します。
スペイン発祥のこの新たなスポーツ、ぜひ一度試してみてください。